うずらのーと in台湾

大学在学時に国立台湾大学で一年間の交換留学を経験し、台湾の虜になる。大学卒業後は、台湾でのワーホリを経て、台湾国立政治大学の大学院へ進学。専門分野は言語比較や言語教育など。週末は海辺で台湾ビールを飲みながら過ごす。

台湾在住歴5年の筆者が、台湾の魅力を発信したり、便利な中国語をシェアするブログ。 台湾での交換留学、大学院留学、ワーホリ、中国語学習、HSK、TOCFLなどの役立つ情報も提供予定。

「チャイニーズタイペイ」名義での五輪出場は苦渋の選択。台湾のアスリートの友人が語る名義変更不支持の理由

大家好!うずらです!

 

日本でも報道されたようですが、昨日('18.11.24)は台湾で統一地方選挙が行われ、民進党が敗北する結果となりました。

f:id:UZURA:20181126003711j:plain

台湾での選挙はいつも長蛇の列(投票の為に2時間待ちも)

 

僕も、昨日は台湾の友人達とバーを貸し切って、テレビで開票の様子を見ていました。

最初誘われた時は、「サッカー観戦かよ!」と思ったのですが、実際、サッカー以上にハラハラドキドキさせられました。(特に台北市長選は)

 

ある友人は、海外から投票するためだけに帰国していて、日中に地方で投票した後、台北のバーで集まって、選挙観戦(?)をしました。

 

ただ開票結果は、僕の友人達にとってはあまり好ましいものではなかったようです。

というのも、僕らの世代は、2014年のひまわり学生運動の時に、ちょうど大学生をしていた世代であり、国民党の勝利が確定となった時は、まるで今年のW杯の日本対ベルギー戦で日本が惜敗した時のような、重い雰囲気に包まれました。

 

f:id:UZURA:20181126003730j:plain

うちの近く(新北市)の投票箱、セキュリティーが甘い様な...

そして、地方統一選挙と同時に、同性結婚原子力発電等の是非を問う住民投票も行われました。その中には、2020年の東京五輪に「台湾」という名称で参加するかどうかの是非を問う項目もありました。

 

コレは、僕自身も台湾代表名義での出場を望む日本での署名活動を支持していたので、凄く結果が気になっていたのですが、昨日の住民投票では、「台湾」名義での出場に「反対」が「同意」を上回る結果となりました。

 

うーん。なんとも言えないが、正直仕方がないかという感じです。

 

僕の友人の中には、幾つかの競技で台湾代表として活躍している選手もいて、おそらくその何人かは東京五輪に参加する人もいるだろうと思うのですが、

彼らが、どう考えているのか気になったので、一番仲のいいアスリートの友人に聞いてました。

 

まず、どっちに入れたか聞いたら、名称変更「反対」に入れたと言っていました。

以下彼の意見。

 

もちろん「台湾」代表では出たいよ。ものすごく。

自分は生まれてからずっと台湾人だし、「中華台北チャイニーズタイペイ)」人ではない。というかそもそも台北人でもないし。

だけど、五輪に出場するには、対岸の国の圧力を考えると、残念だけど「台湾」名義を使うのは難しい。

 

台湾は、国連にもWHOにも加入すらできていないんだ。その現状を忘れてはいけない。

もしも「台湾」名義での出場を無理に主張すれば、IOCにすら破門されてしまいかねない。

そしたらアスリート達の努力や、「オリンピックに出たい!」という子供の頃からの夢は無駄になってしまう。

オリンピックは世界中から注目を浴びる舞台だから、「台湾」を愛しているからこそ、出場することがまずは第一条件。

台湾は国際政治に参加できなくても芸術、音楽、スポーツなどの側面で台湾をアピールすることが大事。だから、名義が何であれ五輪に参加しなくちゃいけないんだ!

 

そもそもIOCが小国のアイデンティティを尊重する様な、そんなクリーンな機関だと思い込んではいけない。「台湾」名義での出場を無理に主張すれば、参加権さえ剥奪されかねない。

 

まあでも、海外の人でも、みんな「チャイニーズタイペイ」と聞けば、「あ、台湾の事ね」と分かるでしょ?だから危険な橋を渡らない方がいいんだよ。

 

なるほど、近年、台湾独立ムードが高まる中でも、やはり現状を冷静に判断するとこういう結論にいたる様です。

実際、昨日の選挙観戦に来ていた友人の中にも、「台湾」名義での五輪出場に対し、心を痛めながら反対票を投じていた人が多くいました。その中には、2014年にひまわり学生運動で毎晩立法院に行って台湾独立を叫んでいた人もいます。

 

ここまで色々書いてきましたが、この記事で一番伝えたかったことは、

2020年、東京五輪のホスト国である日本の方々に、この様な台湾人の苦悩を少しでも知って欲しいということ。IOCやメディアが、彼らを「チャイニーズタイペイ」と呼んでいることに対し、どうしてそう呼ばれているかを考えて欲しいこと。

そして2020年、日本がホスト国として台湾の選手を迎え入れる時、一人でも多くの日本人が、彼らに対して友人としての配慮を示していきたいということです。

 

最後まで読んでいただき有難うございました!